韓国映画「MASTER マスター」レビュー|欲望は、正義の顔をして近づいてくる

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欲望は、いつも「成功」という甘い言葉をまとっているから。

これは映画です。
でも、ほとんど現実です。

人は、欲ではなく「信じたい」という気持ちで騙されるのかもしれません。

数万人が信じ、数千億が消えた――韓国犯罪史上最大級の金融投資詐欺事件 “チョ・ヒパル詐欺事件”をモチーフにした『MASTER マスター』。
華やかな成功者の顔の裏で積み上げられていたのは、巧妙な嘘と、逃げ道を残した計算でした。

騙し合い、裏切り、せめぎ合い。
追い詰めていく展開の面白さに引き込まれながら、ふと考えてしまうのです。
もしあの会場に自分がいたら、私は疑えたでしょうか。

面白かった。
スカッとした。
でもそれだけでは終わらない、欲望の裏側を覗き込む2時間です。

 

 

  • 頭脳戦が好きな人
  • テンポのいいクライム映画を探している人
  • イ・ビョンホンの悪役を堪能したい人
  • スカッとできる韓国映画が観たい人

 

総合評価 (5点満点)

4.5 / 5.0

  • ストーリー:★★★★☆
  • スリル・緊張感:★★★★★
  • キャラクターの魅力:★★★★★
  • 社会性・テーマ性:★★★★☆
  • 余韻度:★★★☆☆

完成度の高いクライム・エンタメ。純粋に「面白かった!」と言える一本です。

目次

作品情報

・配信日:2017年11月10日🇯🇵
・上映時間:143分
・ジャンル:アクション/クライム
・監督:チョ・ウィソク
・脚本:チョ・ウィソク
・出演:イ・ビョンホン、カン・ドンウォン、キム・ウビン

\ PrimeVideoで観る /

あらすじ

韓国を揺るがす大規模金融詐欺事件。

カリスマ実業家チン・ヒョンピル(イ・ビョンホン)は、巨大投資会社を率いながら、
実際には数万人規模の資金を巻き上げる巧妙なポンジ・スキームを展開していました。

彼を追うのは、知能犯罪捜査チームのリーダー、キム・ジェミョン。冷静沈着で執念深い捜査官です。

捜査の鍵を握るのは、チンの右腕として働く若きIT担当パク・ジャングン。
彼は頭脳明晰でありながら、どこか軽薄で、しかし決して侮れない存在。

警察、詐欺師、その側近。
三者三様の思惑が絡み合い、裏切りと取引が連鎖していきます。

追い詰めているのは警察のはずなのに、いつの間にか主導権は揺らぎ、立場は反転し、真実は霧の中へ。

最後に勝つのは、正義か。
それとも、より計算高い者か。

感想

騙し合いの構図がとにかく面白い

本作の最大の魅力は、シンプルな勧善懲悪では終わらない“頭脳戦”です。

誰が誰を利用しているのか。
味方だと思っていた人物が、次の瞬間には裏切る。
裏切ったはずの人物が、さらにその裏をかく。

観ている側も、常に試されます。
「この人は本当に味方?」
「この取引は本気?」

情報が小出しにされ、立場が揺れ動く構成は実にスリリング。
展開のスピード感も心地よく、2時間があっという間です。

エンタメとしての完成度が高い。
まずはそれを素直に言いたい作品です。

イ・ビョンホンの“悪役力”

やはり語らずにいられないのが、イ・ビョンホンの存在感。

彼が演じるチン・ヒョンピルは、単なる詐欺師ではありません。
人を惹きつけるカリスマ。
言葉巧みに夢を見せる演説力。
そして、自分だけは絶対に沈まないと信じている傲慢さ。

怒鳴らない。
必要以上に感情を荒げない。
それでも支配している。

この“余裕”が、恐ろしいほど魅力的です。

悪いのに、目が離せない。
崩れていく姿さえ美しい。
悪役としての完成度があまりにも高いからこそ、物語の緊張感が一段と増します。

「イ・ビョンホンの悪役っぷりがいい!」
その感想は、全力で頷きたい。

正義もまた、完全ではない

警察側も決して無垢ではありません。

成果を上げたい。
大物を捕まえたい。
世論に応えたい。

そこには正義と同時に、野心もある。

だからこそ、この物語は単純なヒーロー譚にならないのです。
全員が何かを賭け、何かを守り、何かを利用している。

その“せめぎ合い”がリアルで、見応えがある。

誰が一番ずるいのか。
誰が一番計算高いのか。
そして、誰が最後に笑うのか。

観客は常に揺さぶられ続けます。

スカッとするのに、軽くはない

あなたの感想にあった「スカッとした!」という言葉。
まさにその通り。

クライマックスは爽快感があります。
積み重ねてきた駆け引きが一気に回収される瞬間は、思わず拳を握る。

でも、不思議と軽くはありません。

なぜなら、そこに至るまでの欲望の積層があまりに生々しいから。

大金を前に、人はどこまで冷酷になれるのか。
信頼はどれだけ簡単に売られるのか。

爽快感の裏側に、ほんの少しの苦味が残る。
それが、この映画を“ただの娯楽”で終わらせない理由です。

女性目線で見る「欲望」の怖さ

この映画は一見、男たちの世界の物語です。
巨額マネー。
権力争い。
プライド。

けれど、観ているうちに気づきます。

欲望の構造は、決して特別な世界だけの話ではないことに。

「もっと成功したい」
「もっと認められたい」
「もっと楽に生きたい」

その小さな願いの延長線上に、詐欺がある。
誰もが持つ欲が、スケールを拡大しただけ。

だからこそ、少し怖い。

自分は絶対に騙されない、と言い切れるだろうか。
自分は絶対に利用しない、と断言できるだろうか。

そんな問いが、静かに残ります。

まとめ

MASTER マスターは、騙し合いと裏切りが連続する、スリリングなクライム・エンターテインメント。

追い詰めていく展開がとにかく見応え抜群で、何度も形勢がひっくり返る構成に最後まで引き込まれます。

そして最大の魅力は、イ・ビョンホンの圧倒的な悪役ぶり。
冷酷なのにカリスマ的。その存在感が物語を一段と面白くしています。

ラストはスカッと爽快。
頭脳戦を楽しみたい人におすすめの一本です。

\ PrimeVideoで観る /

 

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bee.
ブログ運営者
韓国ドラマ・韓国映画を中心にレビュー。
サスペンス、人間ドラマ、余韻の強い作品が好き。
日常的に韓ドラ・韓国映画を視聴中。

“なぜこの作品が刺さるのか”を言語化したくてブログを続けています。

一気見して眠れなくなった夜。
観終わったあともしばらく感情を引きずる作品。
そんな“余韻が残るドラマ”を中心にレビュー。

ネタバレはできるだけ避けつつ、
空気感、演出、感情の温度まで伝わるレビューを目指しています。
韓国映画「MASTER マスター」見どころレビュー

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